エルニーニョ現象で起こる気象災害・気候変動
引用:気象庁「エルニーニョ現象が日本の天候へ影響を及ぼすメカニズム」
エルニーニョ現象が発生すると、日本は冷夏と暖冬になりやすいと言われています。
海水温の高い海域が東に移動することで、夏の暑さをもたらす太平洋高気圧の日本への張り出しも東にずれて弱くなります。そのため夏は冷夏になりやすく、冬になると海水温の高い海域が東に移動し、冬の寒さをもたらす偏西風の位置がずれシベリアからの寒気が日本に入りにくくなるため冬は暖冬となりやすくなります。
夏は太平洋高気圧の縁にあたるため天候不順になりやすく、豪雨災害が発生するリスクが高まります。
また、太平洋高気圧の勢力が弱まることで夏の時期にも台風が接近しやすくなります。
台風は太平洋高気圧の縁を沿うように進む特徴があり、太平洋高気圧の勢力が弱いと台風の進路にあたりやすいためです。
2015年には下記の台風が日本に上陸しています。
・台風11号:7月16日に高知県室戸市付近に上陸
・台風12号:7月26日に長崎県佐世保市付近に上陸
・台風15号:8月25日に熊本県荒尾市付近に上陸
・台風18号:9月9日に愛知県西尾市付近に上陸
出典:気象庁「2015 年(平成 27 年)の台風について」
台風による天候不順の影響もありエルニーニョ現象が顕著だった2015年は、夏から秋にかけて西日本や東日本で低温・多雨となり、冬も全国的に高温・多雨となりました。
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