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熱中症といえば夏をイメージする方も多いでしょう。しかし、2023年7月は世界の平均気温が過去最高記録を更新し、秋になっても十分に気温が下がらない可能性があります。夏と同じくらい「秋の熱中症」に注意する必要がありそうです。
また、秋は運動会や各種スポーツイベントも盛んにおこなわれる季節。夏とは違った熱中症のリスクもあります。
本記事では、秋の熱中症に注意するポイントや備えるポイントなどをまとめています。
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世界の平均気温が観測史上最高を記録
世界気象機関(WMO)は、2023年7月7日に世界平均気温が17.24℃に達し、過去最高だった2016年8月16日の16.94℃を上回ったと発表しました。
また、2023年7月全体の月平均気温も過去の平均気温を大幅に上回り、史上もっとも暑い夏になりました。
国連事務総長のアントニオ・グテーレス氏も、「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代が到来した」と危機感を募らせるなど、気温の上昇に歯止めが効かない状態になっています。
暑さによる熱中症は、私たちの健康に直接影響を及ぼします。地球沸騰化に伴い熱中症のリスクが夏以外の季節でも高まっていることを理解し、しっかりと備えましょう。
秋も熱中症が多い季節
2022年9月における熱中症による救急搬送人員は4,931人で、毎年のように9月だけで数千人が熱中症にかかって救急搬送されています。
熱中症は一般的に25℃を超えると患者が発生し、30℃を超えると熱中症で死亡する人の数が増え始めるといわれています。
9月は真夏に比べると暑さが落ち着いてくる季節ではあるものの、日中の気温が30℃を超えることは珍しくなく、35℃を超えるような猛暑日が観測されたこともあります。例えば、東京都の場合だと2020年の9月4日に35.1℃、2019年の9月9日に36.2℃を観測しています。
また10月でも日中の気温が30℃を超えるような真夏日が観測されることは多くあります。
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