ドミノ倒しに気をつけて
強い揺れや緊急地震速報を受けてバスや電車が急停車したとき、混雑した車内でドミノ倒しが起きれば、けがだけでなく、最悪の場合、命にかかわることもあります。つまり、車内でどこにもつかまらず、立った状態で手元のスマートフォンの画面操作に夢中になっているのはとても危険です。普段から手すりやつり革にしっかりつかまっておくことが、地震対策として災害時の安全確保には大事な一歩と言えそうです。
緊急時は乗務員の指示をあおごう
電車やバスで災害にあうと、パニックになってしまう人もいるかもしれません。でもパニック状態での行動は混乱のもと。自分の身が危険にさらされるだけでなく、安全確認で運転再開まで余計に時間がかかるなど、ほかの方の迷惑にもなってしまいます。
乗務員の指示に従って冷静に行動する必要があることを、子どもに伝えておきましょう。
スマホ以外の連絡手段も把握しよう
東日本大震災のときには、安否確認のために全国的に携帯回線が混み合い、電話がつながりにくくなりました。バッテリーを温存するためにも、スマホの利用は慎重に。メールやSNSなど日常的に使っているもののほか、災害用伝言板など、家族で複数の連絡手段を確認しておきましょう。
特に、災害時に利用できる公衆電話の存在も知っておくとよいでしょう。ランドセルのポケットや生徒手帳に家族の電話番号のメモと10円玉などの小銭、テレホンカードを入れておくと、いざというときに公衆電話が使える可能性が高くなります。
助けを求められる場所を確認しておこう
大地震によって、公共交通機関やタクシーなどの交通手段が軒並み使えなくなることがあります。自宅から学校までのルート上に、困ったときに相談できる交番や、災害時の避難所となる施設はあるでしょうか? 地図で確認しておくだけでも、もしもの備えになります。
災害対策について家族で話し合っておきましょう
わが家には、中学生から保育園児まで子どもが3人います。末っ子はこの春新一年生。上の子どもは春から高校生。バスと電車を乗り継いで通学する予定です。
何も想定していないまま、家族が誰もいない場所で災害に遭うと、子どもはどうしたらよいかわからず、パニックになってしまう危険性があります。場合によっては、それによって命を失うこともありえます。
「もしも通学中に地震が起きたら、どんな行動をとるのがいいかな?」と、家族で話し合ってみることで、自分の身を守るための選択肢を増やすことができるでしょう。わが家でも新生活を前に、みんなで話し合っておこうと思います。
〈執筆者プロフィル〉
山見美穂子
フリーライター
岩手県釜石市生まれ。幼いころ両親から聞いた「津波てんでんこ」の場所は、高台の神社でした。
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