5月に気をつけたい防災キーワード「雹(ひょう)」!

なぜ5月に雹が多くなるの?

地面に降る雹

5月は初夏の日差しで地表付近の気温はどんどん上がりますが、上空には晩冬や春の冷たい空気が残ったままです。冷たい空気は重たく、暖かい空気は軽いため、大気はダルマを逆さにしたような状態になります。
この逆ダルマの状態を「大気が不安定」と言います。そして、この不安定を解消しようとする際に積乱雲が発生するのです。

5月でも氷点下の雲の中には氷の粒ができます。雲の中では暖かい空気が勢いよく上昇(上昇流)しようとしているので、氷の粒は上昇流に負け、地面に落ちることができません。
その間に氷の粒は、周囲の水滴や氷の粒と合体してどんどん大きくなります。そして、やがて上昇流でも支えきれなくなった氷の粒が地面に落下して、雹になるわけです。

5月は地表と上空の温度差が大きく上昇流も強くなりやすいので、氷の粒が雹に成長しやすく、降雹が多くなる、というわけです。

ちなみに雹は全国どこでも発生する可能性がある現象ですが、都市部や内陸などは雹による被害が起こりやすい傾向があります。地表に暖かい空気がたまりやすいために、上空の寒気との気温差が大きくなるのです。

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