被災したら…子どもの教育や進学への影響は?利用できる支援制度を解説!

奨学金を利用できない場合は「教育ローン」という選択肢も

台風で自宅が一部損壊してしまったDさんは、子どもの大学進学のために準備していた資金を住宅再建費用に充てることになりました。奨学金制度や給付金制度の要件に満たないため、ほかの方法で子どもの進学資金の調達を考えています。

Dさんのように、奨学金や給付金制度の利用が難しい場合、次の手段として教育ローンを利用するという方法があります。
教育ローンとは、国や金融機関が提供する教育資金用のローンのことです。奨学金と異なり、支給条件に一定の成績が求められる成績要件がないものが一般的です。

国の教育ローン(日本政策金融公庫・教育一般貸付)

国の教育ローンは、日本政策金融公庫が提供する教育資金向けの融資です。大学などの高等教育機関だけでなく、高校や予備校などさまざまな種類の学校に幅広く対応しています。成績要件がないため奨学金より利用のハードルは低いですが、一定の金利がかかります。

また特定の災害では「災害特例措置」が設けられており、所得制限の一部緩和や返済期間の延長等が実施されています。

(出典:日本政策金融公庫―「教育一般貸付 (国の教育ローン)」https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/ippan.htmlより筆者作成)

提携教育ローン(オリコ学費サポートプラン)

オリコが提供する「提携教育ローン」は、入学金や授業料・教材費など必要な費用をオリコが契約者に代わって学校に支払い、ローン契約者がオリコに分割で返済する仕組みです。

借入にあたって成績要件はなく、国の教育ローンのように所得要件もありません。審査のスピードも最短1日と国の教育ローンより早いので、使い勝手はよいでしょう。ただし金利は国の教育ローンより割高です(金利は提携している学校によって異なります)。

教育ローンの利用は金利の高さに注意!

教育ローンは有利子の奨学金と比較して金利が高い点に注意が必要です。日本学生支援機構の奨学金の金利は現在1%未満ですが、国の教育ローンは年1.66%(2021年9月時点)、民間の教育ローンでは年2~6%程度の金利がかかります。

また有利子の奨学金と異なり、教育ローンは保護者が返済することになります。返済は借入日の翌月から始まることが一般的です。このような特徴もふまえつつ、返済計画をしっかり立てたうえで利用を検討しましょう。

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