2月に気をつけたい防災キーワード「春一番」!

立春を迎える2月は、後半になるにつれて春の気配を感じられる日が増えてきます。
そんな2月に気をつけたい防災キーワードはこちら!

「春一番」

2月は春一番による暴風や高波、雪崩などの災害が起こりやすい時期です。また春一番が終わったら寒の戻りにも注意しなければなりません。災害に備えるためにも、春一番がもたらす災害のリスクや防災の正しい知識を身につけましょう。後段では、春一番前後で、体調面で注意していただいた方がよいことも紹介します。花粉症の方は特にご注意ください。

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春一番とは

春一番とは、冬から春にかけて吹く南寄りの強風です。
気象庁では「立春から春分までの間に、広い範囲(地方予報区くらい)で初めて吹く、暖かく(やや)強い南よりの風」をその定義としています。
立春から春分の間に春一番の条件を満たす気象現象が起こらない場合は、「春一番の観測なし」になります。

春一番が発生する気象条件は主に「日本海低気圧」で、その名前のとおり日本海を進む低気圧です。風は気圧が高いところから低いところに吹く性質があるので、日本海を低気圧が進むと風向きは南寄りになります。また南風が暖かい空気を運んでくるため、気温もぐんぐん上昇します。

以下の画像は、2021年2月4日と2月20日の天気図です。

(画像引用:気象庁「日々の天気図」2021年2月https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/data/hibiten/2021/2102.pdf

2月4日は関東で春一番、2月20日は九州・四国・中国・東海・北陸で春一番を観測しました。どちらも低気圧の南側に位置しているエリアで春一番が吹いているのがわかりますね。
2月4日は本州で南風が吹きやすい気圧配置でしたが、低気圧の発達が弱く風速8m/s以上の南風が吹いたエリアが少なかったため、春一番の観測は関東のみとなりました。

単に低気圧が日本海を進むだけでなく、低気圧がある程度発達しないと春一番は吹きません。言い換えれば、ニュースや天気予報で「春一番が吹く可能性がある」と言っている場合は、強い低気圧の接近が予想されているとも言えます。立春が過ぎたら、天気予報で「春一番」という言葉がないかどうかを注意しましょう。

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