震災時には特に注意して!110番・119番の使い方

大規模震災時の緊急要請、こんなことに注意しよう

110番・119番通報の方法は、平常時でも災害時でも基本的には変わりません。しかし、特に震災時には注意しておきたい点がいくつかあります。

火災や人命救助など、「急を要する通報」しかしない

平常時はもちろん、災害時にはより気を付けなければいけないのがこちらのポイント。
不要不急の110番・119番通報がかねてから問題になっています。本来は必要のない通報に時間や人手が取られていると、本当に警察や消防の助けを必要としている人を助けられない事態を招きかねません。
特に、震災時には緊急通報の数が平時に比べて格段に増えます。より助けを必要としている人を救うためにも、急を要する通報しかしないことを心がけましょう。

通報してすぐには駆けつけられないこともある

災害時には道路が混雑し、緊急要請の数も増えるため、平常時よりも消防車や救急車が到着するのに時間がかかります。
そのため、大きな震災が発生した場合は、スムーズに人命救助や消火活動を行えるように主な幹線道路などで交通規制が行われます。救急車・消防車・自衛隊車両などの緊急車両専用車線ができて、その車線では一般車両は通行できなくなります。
道路の混雑を避けるため、震災時は新たに自動車を出すことは控えてください。

電話がつながりにくくなる

震災時には電話回線が混雑し、電話がつながりにくくなります。より緊急性の高い通報が受信できるよう、災害用伝言サービス(171)や電子メールを使用するなど、回線が混雑する状況を引き起こさないように私たち自身が注意したいですね。

災害用伝言サービスの使い方は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
・覚えておきたい「171」!災害用伝言サービスの使い方
https://www.bosai.yomiuri.co.jp/article/817

また、災害が発生して固定電話や携帯電話が通じにくい状況でも、公衆電話は「災害時優先電話」に指定されているため優先的につながります。公衆電話には緊急通報用のボタンも設置されているので、通報もスムーズです。

災害時の公衆電話の使い方は、こちらの記事にも詳しく記載されています。
・意外と知らない!公衆電話の探し方・災害時の使い方
https://www.bosai.yomiuri.co.jp/article/1883

電話による通報ができないこともある

東日本大震災では、緊急通報を受ける施設や通信事業者の中継局が被災して通報を受信できないこともあったそうです。そういった状況になった場合は、消防隊の巡回や消防署への駆けつけ通報など人力による情報収集が行われます。
助けが必要になった時には、自力で救護所などへ行って救助を求める必要が出てきます。しかし、倒壊した建物に閉じ込められるなどして自分で通報できないということも考えられますよね。そういう場合に備え、周囲の人に気付いてもらうためにホイッスルを携帯しておくと良いでしょう。

平常時でも震災時でも、「より緊急性の高い通報を優先する」ためにどうしたら良いかを考えながら行動するのが基本ですね。震災時にはそれに加えて、「自力で救助にたどり着く」という点も重要になります。
紹介したポイントをおさえて、震災時にも落ち着いて行動したいですね。

<執筆者プロフィル>
シマサキアヤ
フリーランスライター

<関連する記事はこちら>

公衆電話は停電や災害時に使える!知っておこう通信手段のこと

 

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