3月になると、日本列島には移動性高気圧と低気圧が交互にやってくるようになります。穏やかな晴れになることもあれば、災害のリスクを伴う春の嵐が発生することもあります。
そんな3月に気をつけたい防災キーワードはこちら!
「フェーン現象」
フェーン現象が発生すると火災・暴風・雪崩などの災害リスクが高まります。フェーン現象が起こるメカニズムや注意点、そして災害に備えるための正しい知識を身につけましょう。
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フェーン現象とは
湿った空気が山を越えて吹き下りる際に、風下側で吹く高温の風のことをフェーンと言います。3月になるとフェーン現象が発生しやすくなります。
フェーンは以下のような気圧配置・気象現象が予想されると起こりやすくなります。
・低気圧が日本海を東に進むとき
・強い南風が予想されているとき
・太平洋側や山間部で雨が予想されているとき
日本海側でフェーン現象が発生するのは、湿った空気が太平洋側の山地に強い南風がぶつかって雨を降らし、乾いた空気になって日本海側の平野部に吹き下りるためです。
フェーン現象で気温が上がって風が強まる理由
湿った空気は高度が100m上がるごとに0.5℃ほどしか下がりませんが、山地で雨を降らせて水蒸気がなくなった乾いた空気は100m下がるごとに1.0℃ほど上がります。そのため、フェーン現象が発生すると太平洋側よりも日本海側のほうが気温の上がり方は大きくなります。さらに乾いた空気のほうが湿った空気よりも重いので、勢いよく風が吹き下ろす日本海側のほうが風も強まる傾向にあります。
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