最大死者19.9万人!日本海溝・千島海溝巨大地震への防災対策は?

寒冷地特有の被害やリスク

地震で想定される負傷者や死者数には大きな幅がありますが、これは日本海溝・千島海溝ともに被害を受ける地域が寒冷地であることが理由です。

日本海溝・千島海溝の地震ともに、死者が最大になるのは、冬の深夜に起きた場合です。深夜は多くの人が就寝中であることに加え、冬は積雪や路面の凍結などによって避難が遅れるため津波被害が大きくなります。また、冬の夜は火気使用が多くなるため、地震による出火・延焼などの被害が増えます。

さらに、災害から難を逃れることができても、寒冷な空気に長時間さらされることによる低体温症の死亡リスクも高まります。

このように、日本海溝・千島海溝の地震には寒冷地特有のリスクがあることにも気を付けなければなりません。

防災対策をすれば被害は減らせる

日本海溝・千島海溝の地震では、東日本大震災をはるかに超える死者・行方不明者数が想定されています。しかし今回は、防災対策をすれば以下のように被害を減らせる想定も示されています。防災対策をすれば人的被害を80%減らせます。

(参考-内閣府「日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震対策検討ワーキンググループ 被害想定について(令和3年12月21日発表) 日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震の被害想定について【定量的な被害量】」
http://www.bousai.go.jp/jishin/nihonkaiko_chishima/WG/pdf/211221/shiryo03.pdf

どのような防災対策かというと、このような対策です。

・津波からの早期避難
・建物の耐震化
・急傾斜地崩壊の対策
・感電ブレーカーの設置、初期消火成功率の向上
・津波避難ビル、タワーの活用、整備

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