春は洪水・雪崩・土砂災害に注意!気温上昇で融雪災害が起きやすい

融雪災害に備えが必要なエリア

融雪災害に備えが必要なエリアは特定されるため、災害別にみていきます。

洪水への備えが必要なエリア

<関連する注意報・警報>
融雪注意報、洪水注意報、洪水警報

融雪による洪水のリスクが高いのは、川の河口~上流周辺に積雪がある場合です。積雪の状況は気象庁の「今後の雪」で知ることができます。川の上流付近に積雪があると、気温上昇や降雨によって河口や下流付近に積雪がなくても増水するので注意が必要です。

融雪によって洪水が発生する可能性のあるエリアは、「重ねるハザードマップ」の「洪水」で確認できます。着色されているエリアは洪水で浸水する恐れがあります。

ちなみに、気象庁による洪水災害の定義は「大雨や融雪などを原因として、河川の流量が異常に増加することによって堤防の浸食や決壊、橋の流出等が起こる災害」で、洪水の原因に融雪も含まれています。そのため、重ねるハザードマップの「洪水」のページも、融雪による洪水に対応しています。

雪崩への備えが必要なエリア

<関連する注意報・警報>
融雪注意報、なだれ注意報

雪崩への備えが必要なエリアは主に山間部です。雪崩のおそれがあるエリアは重ねるハザードマップの「雪崩危険箇所」で確認できます。

ハザードマップで黄色に表示されている雪崩危険箇所は、雪崩災害のおそれがある地域の中でも「雪崩による人家などに被害を与えるおそれがある箇所」となっています。そのため、ハザードマップの雪崩危険箇所以外でも、雪崩そのものが発生する可能性はあるので注意してください。

融雪が予想されているときは、積雪がある山間部や雪崩危険箇所に近づかないようにしましょう。

土砂災害への備えが必要なエリア

<関連する注意報・警報>
融雪注意報

土砂災害への備えが必要なエリアは主に山間部です。土砂災害のおそれがあるエリアは重ねるハザードマップの「土砂災害」で確認できます。
融雪による土砂災害も、大雨が原因で発生する「がけ崩れ、土砂災害や地滑り、急傾斜地の崩壊、土石流、地すべり」と同じ備えが必要です。

融雪注意報発表時に土砂災害の前兆が見られる場合は、速やかにその場から離れましょう。その際は土砂災害の危険箇所から離れるか、土砂災害発生時の指定避難場所へ避難しましょう。

〈執筆者プロフィル〉
田頭 孝志
防災アドバイザー/気象予報士
田頭気象予報士事務所。愛媛の気象予報士・防災士。不動産会社の会員向けの防災記事、釣り雑誌にコラムの連載・特集記事の執筆、BS釣り番組でお天気コーナーを担当したほか、自治体、教育機関、企業向けに講演を多数、防災マニュアルの作成に参画。

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水害・土砂災害から家族を守る!

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