野外レジャーに潜む災害リスク!海、山、川別押さえておきたいポイント

山のレジャーの災害リスクと備えるポイント

山のレジャーの災害リスクとして、天気急変やそれに伴う土砂災害・落雷などがあります。

夏の山の天気は変わりやすく、特に午後を中心に短時間豪雨や落雷が発生します。夏の山の天気が変わりやすいのは、風が山の斜面に沿って吹くことで上昇気流が発生して積乱雲が作られるためです。
午後に天気の急変が多いのは、午後は地表が暖められることで上昇気流の勢いが強くなって雷雲が発生しやすくなることが理由です。

天気の急変や土砂災害・落雷に備えるポイントは主に3つあります。

① 天気予報で「大気が不安定」「上空に寒気が入っている」のワードに注意する
② 霧・冷たい風・雷鳴などがある場合は安全な場所に避難する
③ 雨が降り出したら山の斜面から離れる

天気が急変する前には雲が出ます。山にいる場合、その場で雲が発生するため霧に覆われます。さらに雲が発達すると雷鳴や雨の降り出しに伴う冷たい風が吹いてくるので、これらの現象が発生したときは山小屋や建物など安全な場所に避難してください。

避難する場所がないときは落雷を避けるため、頂上・尾根・岩場から離れて姿勢を低くして過ごします。ひざを抱えてしゃがみ、上半身をできるだけ前かがみにして、両足のかかと同士をつけて爪先立ちする「雷しゃがみ」も有効です。雷が落ちやすい大木からは離れてください。
また、雨が降っているときは土砂災害から身を守るために、山の斜面からも離れましょう。

こちらの記事もおすすめ!→知らないと危ない!雷の怖さと備えるポイント

レジャーの計画は最悪の状況を想定しておく

夏のレジャーで気象災害に巻き込まれないためにも、天気予報や気象情報をこまめにチェックしましょう。リアルタイムの雨雲や雷などの状況は雨雲レーダー、土砂災害や洪水の危険エリアはキキクルで確認することができます。

最悪の事態を想定し、少しでも危ないと感じるときは計画を変更することも大切です。天気と上手に付き合いながらレジャーを楽しみましょう。

〈執筆者プロフィル〉
田頭 孝志
防災アドバイザー/気象予報士
田頭気象予報士事務所。愛媛の気象予報士・防災士。不動産会社の会員向けの防災記事、釣り雑誌にコラムの連載・特集記事の執筆、BS釣り番組でお天気コーナーを担当したほか、自治体、教育機関、企業向けに講演を多数、防災マニュアルの作成に参画。

<関連する記事はこちら>
知らないと危ない!雷の怖さと備えるポイント

無断転載禁止

この記事をシェアする

オススメ記事

新着記事

公式SNS