温暖化で日本も干ばつや渇水が増える?暮らしの備えを確認しよう

干ばつ災害に備えるためにできること

干ばつ災害は、夏場に起こりやすい特徴があります。

日本には3~4月に「春の長雨」と言って雨が降りやすい時期があり、6~7月に1年で一番多く雨が降る梅雨があります。
春の長雨の時期に雨が降らず、梅雨時期にも雨が降らないと、もともと雨が少ない夏場に干ばつが発生しやすくなります。9月や10月になると、秋雨前線や台風による雨で干ばつが解消されるケースが多いです。
春に雨があまり降らず、梅雨入りが遅れる年や、梅雨入りしても雨が降らない日が続く年は干ばつに要注意です。

干ばつで怖いのは、断水によって水の確保ができなくなることです。
特に夏場は、飲み水を含めて多くの水を使用します。災害の備蓄品も兼ねて、1人1日3L×3~7日を目安に備蓄水として用意しておきましょう。

またお風呂・歯磨き・トイレなど、日常生活の衛生面でも水は多く使います。ウェットティッシュやドライシャンプー、マウスウォッシュ、携帯用トイレなどでも代替できるので、これらも災害の備蓄品も兼ねて事前に備えておくと安心です。

1994年以来、生活に大きな影響が出るほどの干ばつが発生していないため、1994年と同程度以上の干ばつが発生すると生活の制限や予想できない被害が起こるかもしれません。また、普段から節水することも個人ができる効果的な干ばつ対策です。今一度、無駄に水を使っていないか見直してみましょう。

〈執筆者プロフィル〉
田頭 孝志
防災アドバイザー/気象予報士
田頭気象予報士事務所。愛媛の気象予報士・防災士。不動産会社の会員向けの防災記事、釣り雑誌にコラムの連載・特集記事の執筆、BS釣り番組でお天気コーナーを担当したほか、自治体、教育機関、企業向けに講演を多数、防災マニュアルの作成に参画。

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