実家の災害対策は帰省がチャンス!親とハザードマップで確認しよう

地震の対策ポイントは

地震はいつどこで発生してもおかしくないため、命の危険を取り除くための住まいの地震対策を最優先で行うことをおすすめします。

建築物は、建築基準法で耐震性能が規定されています。建築基準法は1981年に「新耐震」の基準となり、2000年にも改正されています。実家が1981年より前に建てられた建築物の場合、耐震診断を受けて、建物のどこが揺れに弱いのかを確認しておくことが大切です。

建物は大丈夫でも、室内の家具類にも地震対策は必要です。揺れで倒れたり横に飛んだりすれば、負傷や避難できないリスクになります。高齢者には気づきにくい高いところの点検や、重いものの移動・固定などを中心に改善しておくとよいでしょう。

住まいの地震対策についてはこちらの記事も参考にしてください。
大地震でも家電の転倒を防げるグッズを実際に試してみました!
住まいの地震対策!命を守る家具と家電の転倒防止

台風・浸水に備えるポイント

道路の冠水や宅地の浸水から身を守るには、家の周りの側溝や雨とい、雨水ますにゴミや落ち葉がたまっていないかを確かめ、排水がうまくいくかを確かめておきましょう。蓄電池や給湯器などの設備が屋外にある場合は、冠水しても大丈夫か、浸水対策が必要かも確認しておきたいところです。

住宅内への浸水を防ぐため、土のうを用意しておくことも重要です。袋はホームセンターなどで入手できるほか、ゴミ袋を二重にして水を入れて使うタイプや、ポリタンクやプランターで代用する方法などもあります。いざというときに高齢者だけでもあわてずに準備できるよう、やり方を書いたメモを玄関や洗面所に貼っておくなどの工夫をしましょう。

台風の風対策では、窓ガラスの飛散を防止する措置や雨戸の設置、建物周辺での飛びやすいものの固定や屋内に入れておくことが必要です。高齢の親だけが住む場合は急に対応できないため、帰省のタイミングを利用して家の周辺を掃除し、不要なものは処分したり、倉庫などにしまったりすることをおすすめします。

台風への備えについてはこちらの記事も参考にしてください。
前もって準備!台風に備える行動&持ち物チェックリスト

ハザードマップの被害想定で浸水の可能性が高いとされた場合、建物そのものの対策として、かさ上げや高床、防水の塀の設置、防水性の外壁などが必要になる可能性があります。また、台風のように暴風を伴うものは、屋根瓦を巻き上げてしまう場合もあります。
家屋の基礎や壁、屋根といった大掛かりな工事が必要になる場合は、予算やリフォーム事情などを踏まえての検討が必要でしょう。お盆で親戚が集まっているタイミングであれば、相談しやすいかもしれません。

土砂災害へ備えるポイント

土砂災害では大量の土砂が突然流れ込んで建物を襲います。一度発生してしまうと家の被災は防ぎようがありません。大雨が続き、土砂災害警戒情報が発表されるなど危険が高まったときはとにかく早く、安全な場所へ避難する必要があります。

あらかじめハザードマップで被害の想定範囲などを確認し、どの情報が出たタイミングでどこへどうやって逃げるのか、誰に連絡するのかなどを確認しておきましょう。
高齢者だけでは気象情報の理解や避難のタイミングがわかりづらい場合も少なくありません。外部からの呼びかけで避難し、助かった例も多く見られます。気象情報は全国どこからでも確認できますから、ふだんから実家の状況をみておき、早めの避難を促すためにも、帰省時の話し合いは重要です。

なお、警戒レベルは災害によらず色分けが統一されています。白、黄、赤、紫、黒と、危険度が増していきます。

(画像引用:内閣府「避難情報に関するガイドラインの改定(令和3年5月)」

ここで注意したいのは、高齢者の逃げ時は「赤」だという点です。災害が迫ってくると移動するのも難しくなります。気づいたときには取り残されてしまい、災害に巻き込まれて命を落とすことも少なくありません。離れていても、こまめに気象情報や避難情報をみて連絡をとり、早めの避難を呼びかけましょう。

避難が間に合わなかった場合、家の中で比較的安全な場所で身を守るしかありません。崖など被害が想定される範囲からできるだけ遠い場所の部屋にすぐ移動できるよう、あらかじめ家の中のどこに逃げるのがよいか、一緒に考えておくことをおすすめします。

土砂災害の対策についてはこちらの記事も参考にしてみてください。
水害・土砂災害から家族を守る!

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