地震後の液状化とは!自宅チェックの手順と防災ポイント


写真:PIXTA

地震による災害の1つに地盤の液状化があります。東日本大震災時に首都圏で発生したニュースを記憶している方もいると思います。

液状化が発生すると建物やライフラインなどに影響を及ぼし、地震発生後の避難生活に大きな支障が出ることもあります。
本記事では、地震災害に伴う液状化の仕組みや発生傾向の調べ方、防災のポイントなどを解説します。自宅やオフィスが大丈夫かどうかチェックしておくことをオススメします。

こちらの記事もおすすめ!→大地震の一次災害と二次災害。どう違うの?どう備えるの?

液状化とは

液状化とは、地震によって地盤が揺さぶられることによって、その一部が液体の状態に変化することです。

液状化が発生すると、地盤沈下や建物の傾斜などが起こります。その結果、マンションや住宅の修繕を始め、オフィスや工場などが操業停止に追い込まれるなど、社会生活に大きな影響が出ます。また水道管やガス管などが破損したり、道路がゆがんだりすることによってライフラインが停止することもあります。ほかにも地中の砂や水が地表に噴き出すなど、液状化はさまざまな被害をもたらします。

液状化が起こる仕組み

液状化は砂が多い地盤で発生しやすい特徴があります。そのような地盤では、砂同士がくっついていて、その隙間を水が埋める形で安定を保っています(=画像①)。

イメージ
画像① 地震発生前

(イメージ画像・著者作成)

そこに、地震の発生で地中が大きく揺さぶられると、砂同士の結合が弱まって水に浮いた状態になります(=画像②)。

画像② 地震発生直後

(イメージ画像・著者作成)

そのあと、ばらばらになった砂の粒子が水の中に少しずつ沈んでいって、地面に泥水が出たり、水が噴き出したりするのです。これと同時に地盤沈下も起こります(=画像③)。

画像③ 液状化の発生

(イメージ画像・著者作成)

液状化は、雨上がりにグラウンドの土を踏むイメージをすると分かりやすいです。地面の上で足踏みを繰り返していると、じわじわと水がにじみ出てきて泥や沼のように液体化していきます。

液状化は地中の水分が多いほど発生しやすいため、海岸や川のそばのように地盤が緩い場所や、地下水位が高い場所などで起こりやすい特徴があります。埋立地で液状化が起こりやすいのも、もともと海や湖だった場所に土砂などを入れていて地中の水分量が多いためです。

無断転載禁止

この記事をシェアする

オススメ記事

新着記事

公式SNS