南海トラフ地震が発生したら…どのくらいの津波が起こるの?

南海トラフ地震ではどの程度の津波がくると想定されているか

ここでは、南海トラフ地震でどれくらいの震度や津波が予想されているか、太平洋側の都市を中心に図表にしました。国が想定するなかで最も大きいマグニチュード(M)9クラスの地震が起きた場合について、2012年の国の有識者会議がまとめた報告書や自治体の報告書をもとに筆者が作成しました。

平成24年(内閣府南海トラフ巨大地震モデル検討会)と各自治体のハザードマップを参考に作成

東海~九州の太平洋側にかけて最大震度7が想定されています。また浜松市や高知市、宮崎市などは10mを超える津波が想定され、浜松市や津市、高知市などは地震発生から10分以内に津波が到達すると予想されています。

太平洋側は震源が近いことから震度が大きくなりやすく、津波到達の時間もかなり速いのが特徴です。

どんな対策が取られているか

南海トラフの被害は防災対策によって大幅に軽減できるといわれています。
たとえば、南海トラフの津波による人的被害は最大23万人です。日ごろから防災対策を行い、全員が発災してからすぐに避難を開始し、既存の津波避難ビルを有効活用できれば人的被害を4万6000人に減らせるという試算もあります。

津波以外の人的被害も、建物の耐震化や家具転倒落下防止などの防災対策をすることによって建物の人的被害を8万2000人から1万5000人に、感震ブレーカーの設置率を100%にして初期消火成功率の向上を図ることによって火災の人的被害を1万人から300人に減らせる、などの試算も出ています。
出典:内閣府「防災情報のページ・南海トラフ地震対策」

人的被害を最小限に抑えるため、国と自治体は中央防災会議が作成した南海トラフ地震に対する基本計画をもとにさまざまな施策を行っています。
震度6弱以上が想定される地域や津波高3m以上で海岸堤防が低い地域などは国から「南海トラフ地震防災対策推進地域」に指定され、指定された自治体は避難施設の整備や防災訓練の実施などを定めた「推進計画」を策定しています。
特に、地震発生から30分以内に30cm以上が浸水するなど、深刻な津波被害が予想される地域は、「津波避難対策特別強化地域」に指定され、津波対策などに国からの財政支援が受けられるようになっています。
ただし、国や自治体が防災対策を講じていても、地震が発生して命を守ることができるかどうかは、自分の行動次第です。

たとえば、津波による人的被害を減らすためには、全員が発災してからすぐに避難を開始し、既存の津波避難ビルを有効活用する必要があります。災害が発生して迅速な行動をするためには個人レベルでの防災対策がもっとも重要です。

無断転載禁止

この記事をシェアする

オススメ記事

新着記事

公式SNS