帰宅困難者対応の初動をVR映像でわかりやすく…東京都港区の取り組み

(東京都港区提供)

情報の収集・提供担う「本部」の設営マニュアル

東京都港区は、災害時の帰宅困難者に対する初動対応マニュアルをVR(仮想現実)技術で立体映像にする取り組みを進めている。帰宅困難者の受け入れを巡る活動は、区内の民間施設などに本部を設置して行われることを踏まえ、マニュアルを映像化してわかりやすくし、災害発生時の対応が遅れないようにするのが狙いだ。今後は、映像を使った訓練を実施していく。

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ビルの内部を360°カメラで撮影

「次はここで撮ります」

JR浜松町駅近くのオフィスビル「日本生命浜松町クレアタワー」(港区浜松町)で2023年1月25日、男性がそう言って、スマートフォンをのぞき込んだ。男性は区から委託を受けたイベント設営会社の社員で、スマホにはすぐ近くに設置した小型の360°カメラが撮影した画像が映し出された。画像を確認すると、男性は数m先にカメラを移動させ、スマホを操作することを繰り返した。

写真説明:本部設営に必要な備品が置かれている地下倉庫内を撮影する委託業者の男性

男性はこの日、災害時に帰宅困難者対応の本部が設置されるビルの通用口から地下倉庫、3階の空きスペースと巡り、本部設置までの流れを撮影。廊下や階段などを含め、約2時間かけて20か所ほどを撮影した。

港区の帰宅困難者対策

港区は現在、災害時の帰宅困難者対策として、約90か所の一時滞在施設を確保している。帰宅困難者が発生した際は、区内の民間企業などでつくる「滞留者対策推進協議会」が民間施設などの一角に本部を設営し、交通機関の運行状況や一時滞在施設の開設状況といった情報を収集。それらの情報を帰宅困難者に提供したり、一時滞在施設に誘導したりする。

ただ、本部となる施設を普段利用しない協議会のメンバーもおり、建物の構造や備品の保管場所がわからず、災害発生直後の対応が遅れる可能性があった。

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