南海トラフ地震でエレベーターに閉じ込め2万人? 高層ビルが新たなリスクに

写真説明: 東京・新宿駅西口付近の高層ビル群(2015年12月撮影)

巨大災害 現代のリスク②

大阪市のベイエリアにそびえる大阪府咲洲(さきしま)庁舎(高さ256m、地上55階建て)。2011年3月11日、国内屈指の超高層ビルは東日本大震災のM(マグニチュード)9・0の巨大地震発生から3分後、経験したことのない揺れに襲われた。

庁舎高層部は、最大約3m、約10分間ゆっくりと揺さぶられ続けた。防火戸はゆがみ、天井や壁面の部材などが次々と落下した。

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大荒れの海で船に乗っているよう

「大荒れの海で船に乗っているような感覚。机にしがみつくのに精いっぱいだった」。男性職員(55)は、当時の恐怖をこう振り返る。

府内の最大震度は3。震源の宮城県沖とは700km以上も離れていた。なぜそこまで揺れたのか。正体は、周期が2秒以上の長い揺れ「長周期地震動」だ。大地震の発生で広い範囲に伝わり、共振しやすい高層ビルなどを大きく揺らす特徴がある。東日本大震災では、東京都内のマンションの高層階(11階以上)で家具の転倒などが47%に上ったことが東京消防庁の調査で明らかになった。

タワマンの急増 現代の脅威に

近年、都市の高層化が著しい。同庁の統計によると、都内の地上20階建て以上のビルは、1000棟を超えた。工学院大の久田嘉章教授(地震工学)は「タワーマンションの急増で、1日の大半を高層階で過ごす人も多い。長周期地震動は、現代の脅威だ」と話す。

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