雨水が排水施設の処理能力を超えてあふれる
気候変動の影響で集中豪雨が増え、雨水が排水施設の処理能力を超えて地上にあふれる「内水氾濫」のリスクが高まっている。各地で被害が頻発し、2023年7月には秋田市で大規模な浸水被害を招いた。住民へのリスクの周知が進んでいない地域も多く、国は自治体にハザードマップの作成など対策を急ぐよう求めている。
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秋田市では7500棟が床上・床下浸水
「近所の道路があちこち冠水し始めて、それから1時間余りで膝のあたりまで水位が上がってきた。側溝からも水があふれていた」。7月14日からの大雨で秋田市中心部の住宅地の自宅が床上浸水した70代の男性は、当時を振り返った。
秋田市では同月16日午後2時30分までの48時間降水量が観測史上最大となる252・5mmを記録し、約7500棟が床上・床下浸水した。市街地では下水道や排水路から水があふれ出し、道路の冠水、住宅の浸水が相次いだとみられる。
写真説明:大規模に浸水した秋田市内(2023年7月16日撮影)