伊豆大島の土石流災害から10年…教訓はどう生かされたか?

写真説明: 懸命にがれきをかき分けながら救出活動を行っている消防隊員ら(伊豆大島で、2013年10月撮影)

土砂災害警戒区域の指定、10年で倍増

39人が犠牲になった伊豆大島(東京都大島町)の土石流災害から2023年10月で10年となった。当時、島内では土砂災害警戒区域の指定が行われておらず、被害拡大の一因と指摘された。この災害を教訓に全国的に指定が進み、10年間で約69万か所に倍増。区域内には多くの住民が暮らすが、砂防えん堤などの整備は一部にとどまり、避難意識の醸成も課題となっている。

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当時伊豆大島は指定なし 被害拡大の一因に

台風26号の影響で、大島町では1時間100mm超の猛烈な雨が数時間降り続いていた。2013年10月16日未明。三原山が崩れ、土石流が町中心部の元町地区を襲った。町内で137棟が全壊し、36人が死亡、3人が行方不明になった。

宅地開発が進む多摩地区を優先

火山島の伊豆大島は、火山性堆積(たいせき)物が重なった複雑な地形で、土砂災害が繰り返し起きていた。しかし、都は新たな宅地開発が多く想定された多摩地域での区域指定を優先し、大島町など島嶼(とうしょ)部では指定に向けた基礎調査もまだだった。

「指定があれば町の対応も違ったはず」

対応を検証した第三者調査委員会の報告書は、区域指定されていなかったことを背景要因の一つとして言及した。町防災対策室防災情報アドバイザーの浅沼光輝さんは「指定されていれば、住民の危機感も、町の対応も全く違っていたはずだ」と振り返る。

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