自治体の水害マップ、8割超記載不備…住民に必要な情報届かぬ恐れも

写真説明:大雨の影響で水没したアンダーパス(2023年7月、秋田市で)

会計検査院の抽出調査で判明

津波や洪水などの発生時、住民が避難するために用いる水害ハザードマップについて、会計検査院が抽出調査した375市区町村のうち8割超で、国が指針で定めるアンダーパス(地下道)や土砂災害警戒区域などの記載を怠る不備が見つかったことがわかった。大規模な水害が相次ぐ中、危険な場所の情報が住民に伝わらず、避難に影響を及ぼす恐れがある。

こちらの記事も読まれています→水害時の垂直避難先に高速道路!東京都・江東5区・道路各社が合意

市区町村がつくる水害ハザードマップ

水害ハザードマップは、水防法などで市区町村に作成が義務づけられ、国が記載事項を指針で定めるほか、作成や印刷、配布に補助金を出している。
国は、多数の逃げ遅れが生じた2015年の関東・東北豪雨などを受け、2016年に指針を改定。従来の浸水想定区域や水深、避難場所などに加え、水没の恐れがあるアンダーパス、河川に近く早期の立ち退き避難が必要な区域、土砂災害警戒区域、福祉施設や学校が含まれる「要配慮者利用施設や地下街」も記載するよう定めた。
関係者によると、検査院は、2016~2022年度にマップを作った19都道府県にある375市区町村を調査。うち316自治体で、改定指針で定めた記載事項のいずれかが載っていなかった。

■会計検査院が実施した調査のイメージ

早期避難区域の未記載が多い

未記載は、最も多かったのが早期避難区域で198自治体、要配慮者利用施設などは189自治体、アンダーパスは91自治体だった。多くの自治体では「マップが見づらくなる」と判断して記載しなかったという。
検査院は迅速・安全な避難に支障が出る恐れがあると国土交通省に指摘。同省は「自治体に掲載の工夫を促すなどし、指針を順守してもらえるよう努める」としている。

この記事をシェア

記事一覧をみる

防災ニッポン+ 公式SNS
OFFICIAL SNS

PAGE
TOP