【自治体トップに聞く地域の備え】熊本県・蒲島郁夫知事(2)

ここ10年の間に、2016年の熊本地震と2020年7月の豪雨という2つの大きな災害を経験した熊本県。災害の教訓をどのように伝え、どう備えていくのか。蒲島郁夫知事に聞きました。(インタビューは2023年4月に実施)

こちらの記事も読まれています→【自治体トップに聞く地域の備え】熊本県・蒲島郁夫知事(1)

「ミュージアム」や「人」通じて伝える震災の教訓

--年を経るごとに、震災を知らない人たちが増えていきます。教訓をどのように伝えていきますか?

私たちには、熊本地震の大きな犠牲の上に得た教訓を後世に伝えて、未来の命を守っていくという責務があります。
地震の記憶や経験、教訓を確実に後世に伝えるために、市町村と連携して、震災遺構の保存や、デジタルアーカイブによる震災関連資料の公開などを進めてきました。

新防災センターと南阿蘇の体験・展示施設が中核拠点

県内各地には、被害にあった建物をそのまま保存する「震災遺構」が点在しており、県と被災市町村では、そこをつなぎ、巡る「震災ミュージアム」の取り組みを進めています。先ごろ完成した、熊本県庁の「新防災センター」1階の展示・学習室と、南阿蘇村にまもなくオープンする「体験・展示施設」がその中核拠点になります。

写真説明:新防災センター1階の「展示・学習室」。熊本地震をはじめ県内で発生した災害の記録などがあり、災害を体系的に学ぶことができる

プロジェクションマッピングやVRも活用

防災センターの1階には、熊本地震や、2020年7月豪雨など、県内の主な災害の被害状況などがわかる展示や、地震や風水害、噴火などが起きる仕組みが理解できるプロジェクションマッピング、仮想現実(VR)で地震などを疑似体験するコーナーもあります。

災害を体系的に学べる内容なので、県民や、自主防災組織などの学習・研修に使ってもらいたいと思っています。

旧東海大阿蘇キャンパス被災校舎隣に拠点整備

南阿蘇村の旧東海大阿蘇キャンパスにある体験・展示施設は、震災遺構として保存された、被災校舎の隣にあります。
熊本地震を追体験できる映像シアターや、震災から立ち上がる熊本の姿を伝える展示などが整備されています。

どちらも今後、教育旅行や防災研修の場として活用を進めて、一人でも多くの方に、熊本地震の経験や教訓、そして私も経験した「自然の驚異」を伝えていきたいと考えています。

この記事をシェア

記事一覧をみる

防災ニッポン+ 公式SNS
OFFICIAL SNS

PAGE
TOP