浸水被害から自宅を守る!日頃の準備から被災後の生活再建まで

写真説明:河川の氾濫で浸水した住宅

台風・豪雨…毎年のように発生

梅雨の時期から秋にかけて、台風や豪雨による浸水被害が毎年のように発生している。一度自宅が浸水被害に遭うと、日常生活を取り戻すのに時間がかかり、負担も大きい。自宅を守るための対策や、被災時の生活再建の手順を確認したい。

まず、架空のシナリオで考える。

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シナリオ1 猛烈な雨…避難促すメールがスマホに届く

会社員の太郎(40)は、妻の花子(40)、長男の一郎(10)と、関東の平野部にある戸建て住宅に暮らす。休日の日中、強烈な雨が続いていた。

「近くの川、あふれなければいいけど」と花子。「洪水になったなんて聞いたことないよ」と太郎は答えたが、急に不安になった。10年前に家を建てたが、ハザードマップを一度も見たことがない。

スマホが鳴った。避難指示を伝えるエリアメールだった。避難するために急いで高台の中学校に向かった。

シナリオ2 避難所から自宅に戻ると…

中学校に着くと、まもなく近所の人も避難してきた。聞くと、近くの川が氾濫し、自宅周辺が冠水状態という。家には戻れず、数日、避難所で過ごした。

水が引いたのを確認し、自宅を見に行くと、地域の光景に言葉を失った。自宅周辺の道路が泥で覆われ、ゴミが散乱していた。自宅に入ると、泥や濁った水が廊下や居間まで入り込んでいた。倒れたテレビや、斜めに傾いた本棚、台所の冷蔵庫も下の方が泥まみれ。我が家の変わりぶりにショックを受けた。

シナリオ3 建物修繕や家財道具の買い替え必要に

翌日から、太郎は浸水で使えなくなった家電などを片付け、清掃に取りかかった。スコップで泥をかき出すだけでも数日かかりそうだ。持病の腰痛が悪化し、乾燥や消毒まで続けられるか心もとない。

市役所に行くと職員が被災の相談に乗ってくれた。ぬれた畳は使えず、壁の断熱材もはがす必要がありそうだ。工務店に修繕を相談するよう助言された。床上浸水はかなりの費用負担が見込まれるという。保険会社に確認すると水災補償は未加入――。「万が一に備えておけば」。暗たんとした気持ちになった。

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