知っていると得!耐震改修工事のポイント、費用、助成制度

首都直下地震に備える

首都直下地震など大地震が発生した時に心配なのが、自宅の倒壊だ。住み慣れた自宅を維持し、そのまま在宅避難ができるようにするためにも、自宅の耐震化が求められる。

まず、架空のシナリオで考える。

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シナリオ1 目の前の光景にがくぜん

太郎(60)は妻の花子(58)と東京都内で2人暮らし。家は築50年の木造2階建てだ。ある休日、電車で2駅先の商店街を妻と散歩していた。突然、スマホから緊急地震速報が流れ、激しい揺れに見舞われた。
初めて経験するような大きな揺れだ。目の前の雑貨店では商品の食器が落ちて割れ、店員の悲鳴が上がっていた。「大変だ。家に戻ろう」。歩いて自宅に戻ると、目の前の光景にがくぜんとした。自宅が2階から押しつぶされていた。ショックで涙があふれた。

シナリオ2 避難所で一睡もできない

太郎と花子は、避難所になっている近くの中学校の体育館で過ごすことになった。初めての避難所生活は想像以上で、床は硬く、隣の人の会話は筒抜けで、夜は子供の泣き声が気になる。翌朝、花子が泣きながら一睡もできなかったと訴えた。
「困ったな」。太郎が悩んでいると、スマホが鳴った。叔父からで、心配してかけてくれた。太郎は自宅が倒壊し、避難所にいること、妻がノイローゼ気味になっていることを打ち明けた。「ひと部屋空いているから、うちに避難しないか」

シナリオ3 改修工事した家は無事

叔父の家まで2時間歩いてたどり着いた。花子は疲れ果て、部屋で寝入ってしまった。
夜、叔父に聞いたところ、叔父の家も築50年だが、昨年、耐震改修工事を行ったという。今回の揺れでも被害はなかったそうだ。「老後の出費は負担だったが、自治体の助成があったので助かった」と話す。
そういえば、自治体の広報紙に耐震診断の案内が載っていたが、しっかり読んだことはなかった。「もし耐震改修をしておけば、家を守れたかもしれない」。激しい後悔に襲われた。

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