高気圧と低気圧が影響し合う
猛暑の主要因は、太平洋高気圧が強まり、日本列島に張り出したことだ。フィリピン海の海面水温の上昇や、例年より北を流れる偏西風が上空に暖かい空気をもたらした影響が大きい。
特に、フィリピン海で台風などの低気圧の活動が強まった結果、北東の太平洋高気圧が発達したとみられる。この二つの低気圧と高気圧が影響しあう現象は「気圧のシーソー」と呼ばれる。東京大の小坂優准教授(気候力学)は「シーソー構造がこれほどはっきり現れたのは珍しい」と話す。
■高気圧が発達した2つの要因
(読売新聞 2023年9月2日掲載)
<関連する記事はこちら>
【気象予報士が解説】気温急降下!秋は「寒冷前線」の動きに注目
無断転載禁止