【京大防災研から】もっと知ろう!地すべりが起こす巨大災害

写真説明:地すべり対策が行われている亀の瀬の立体模型(大阪府柏原市で)

「達人の備え」今回のテーマは「地すべり」です

このコーナーでは、京都大防災研究所の研究者が減災のヒントを伝えます。今回は、山崎新太郎准教授(応用地質学)です。

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地中の岩盤がゆっくりずれ落ちる

奈良と大阪の府県境付近に「亀の瀬」と呼ばれる地域があります。奈良盆地から大阪平野に向けて大和川が流れ出る谷あいで、何度も地すべりが起きています。
地すべりとは、地中の岩盤がゆっくりとずれ落ちる現象です。亀の瀬での地すべりは、明治に入ってから3度確認されており、1930年代の発生時には大和川が完全にせき止められ、ダム湖のような状況になりました。決壊すれば、大阪平野に洪水が押し寄せていたかもしれません。

写真説明:地すべりで崩落した亀の瀬トンネル最奥部(大阪府柏原市で)

通天閣と同じ長さのくい

ハード対策として、雨水が地中にたまらないよう排水路を作ったり、通天閣と同じほどの長さのくいを地中に打ったりしていますが、厳重な監視体制が今もなお続けられています。

一般の人にはあまりなじみがないかもしれませんが、地すべりが巨大災害につながるリスクを知ってほしいと思います。

日本列島各地に起きやすい場所

山が多い日本列島では、このように地すべりが起きやすい場所が河川の上流に存在していることは珍しくありません。特に四国には多く、吉野川上流の徳島県三好市には京都大の観測所が置かれ、調査研究を行っています。
地すべり対策が行われている地域には、資料館が整備されて見学が可能なところもあります。地域の防災力を高めるためにもぜひ訪ねてみてください。


写真説明:山崎新太郎准教授(応用地質学)

(読売新聞 2023年11月27日掲載)

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