地震発生、ビルで火災に巻き込まれた!どう行動すればいい?

説明:煙が広がっている時の避難法。京都市消防局「火災から命を守る避難の指針」を基に作成

大規模地震の発生時に、都市部のビルなど中高層建築物では、下層階で出火して脱出できない場合、多くの犠牲者を出す懸念がある。特に注意したいのは出火するとすぐ広がる煙だ。

まず、避難の心構えを、架空のシナリオで考える。

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シナリオ1 地震発生!帰宅できず勤務先に宿泊

平日の午後、太郎(30)は東京都内の勤務先のオフィスビル3階で突然、地震の大きな揺れに襲われた。太郎や社員にけがはなかったが、付近一帯は停電してしまい、電車も止まった。この日は会社に泊まっていくことになった。
その日の夜、非常灯のみの暗いオフィスで寝ていると、急に照明がついた。「停電が解消されたみたいだ」。喜ぶ声が上がった。「明日には電車で帰れるかな」。また眠りに就こうとしていると、「火事だ!」との声で起こされた。

シナリオ2 配線ショートで出火 はうように逃げる

地震の揺れでビル内の配線が断線し、通電したことでショートし、出火してしまったようだ。「早く階段から逃げろ」。上司の声に太郎もカバンをつかんで駆け出した。早く逃げないと取り残されてしまう。
階段に向かうと階段の下から黒煙がもうもうと上がっていた。3階の廊下にも煙が広がっていく。「階段は無理だ」。太郎は腰を低くし、煙の少ない方にはうようにして逃げた。「スプリンクラーはあるはずなのに消せなかったのだろうか」。誰かがつぶやいた。

シナリオ3 一時避難スペースで救出待つ

太郎たちがたどり着いたのは、非常食など災害用備蓄が置かれた一時避難スペースの部屋だった。「太郎、その粘着テープで煙が入ってこないようにドアの隙間をふさぐんだ」。上司の指示に太郎は震える手でドアに目張りした。
窓を開けて換気をすると消防車のサイレンの音が聞こえた。「おーい、ここだ。助けてくれー」。太郎はめいっぱいの声で叫んで手を振った。火の手と煙は部屋にも迫りつつある。「無事、ビルの外に出られるだろうか」。救出を待つ太郎は祈るしかなかった。

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