津波要警戒!南海トラフ地震は激震が時間差で襲うかも…

シナリオ3  1か月後に「震度7」…自宅

余震に緊張を強いられる1週間が過ぎたが、東海沖で大地震は起きず、くたくたになって自宅に戻った。

それから1か月。過去には、2年後に大地震が起きたケースもある。いつ発生するかわからず、気が抜けない。

未曽有の被害が出た四国や和歌山県の震災報道は続いている。仮設住宅の生産や設置が追いつかないため、東北や北陸に移住する人が相次いでいる。流通網の混乱が続き、スーパーやコンビニエンスストアも品薄のままだが仕方がない。

そんなある夜、家族で食卓を囲んでいるときだった。手元のスマホから再びあの音が鳴り、画面に「震度7」の文字が見えた。

「急いで机の下に!」。言葉が終わらないうちに、突き上げるような衝撃を感じた。揺れが収まった後、停電の暗がりの中で非常用持ち出し袋を引っつかみ、津波避難タワーへ向かった。

◇シナリオ監修 福和伸夫・名古屋大教授

もし南海トラフ地震がおきたら24府県で震度6弱以上!

南海トラフ地震は、静岡県沖から九州・日向灘までの海底に延びる水深約4kmの溝(南海トラフ)沿いで、100~200年ごとに繰り返し起きる巨大地震。地震の規模はマグニチュード(M)8~9級で、発生確率は30年以内に70~80%と見積もられている。

◆南海トラフ地震の想定震源域

津波最高34m 死者・行方不明者数最大32万人超

政府の中央防災会議の作業部会は2012~13年、24府県が震度6弱以上の揺れに襲われ、津波が最高34mに達するとの想定を公表。死者・行方不明者数は最大32万3000人で、住宅など約238万棟が全壊・焼失するとした。

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