石碑を防災に!災害記録を地図で可視化する試み

和歌山県田辺市 住民たちがくまなく調査

南海トラフ地震による津波の常襲地帯である和歌山県田辺市では16基が掲載され、自治体別の数では上位に入る。

いずれも湾に近い新庄地区にある。地元住民による「新庄の歴史に親しむ会」が詳しく調べて2018年、冊子にまとめていたので市は一括して申請できた。岡崎美次(みつぎ)会長は「何の石碑なのか知らない住民も多かった」と言う。会の調査結果は、地元の中学生らの防災学習にも使われている。

広島市佐伯区河内地区 住民の多彩な活動に

石碑を拠点に多彩な防災活動を展開している地域もある。1999年の豪雨で被災した広島市佐伯区河内(こうち)地区は2012年、自主防災会連合会が住民らの浄財で石碑を建てた。

毎年、石碑前で追悼集会を開くほか、江戸時代の洪水を題材にした紙芝居や1999年豪雨の記録映像を作るなどしている。杉田精司会長は「新しい住民も増えており、災害の記憶を継承する取り組みは絶やせない」と話す。

写真説明:住民の証言を集めた記録映像の制作(写真は一場面)

写真説明:避難場所など防災施設、設備をランプで表示するボードの作成

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