富士山噴火も!静岡県地震防災センターで地震や津波知って備える

写真説明:震度7の揺れを体感できる起震装置。手すりを握っていても恐怖を感じる

来館者数延べ125万人の防災施設で展示が刷新

地震発生を知らせるアラームが鳴ると、足元がぐらつき始める。揺れは少しずつ大きくなり、縦に横に体を動かされる。恐怖を感じ、手すりを握る手に力が入る。正面の大型モニターには、街の信号機が落下し、津波が岸壁を乗り越える映像が流れる。

わかっていても立っていられない!

起震装置は、県地震防災センターの目玉だ。最大震度7の揺れのほか、阪神・淡路大震災、東日本大震災の観測データも再現できる。センターの油井里美さん(県危機情報課参事)は「揺れるとわかっていても立っていられない。本物に近い揺れを体感し、危機意識を高められる」とPRする。

開館は1989年

開館のきっかけの一つが、1976年に発表された「東海地震説」だ。駿河湾を震源とする巨大地震が明日起きてもおかしくない――。防災への関心が急速に高まり、1989年に防災教育の拠点としてオープンした。2020年6月、風水害、富士山の噴火にも対応した展示に刷新された。

指定したコースに沿ってまずは1階

新型コロナウイルスの感染対策として来館予約が必要で、指定したコースに従ってインストラクターが案内する。施設1階のテーマは地震と津波。シアタールームに入ると、大型スクリーンで自然豊かな静岡県の魅力やこれまでに起きた大災害の脅威が紹介される。起震装置もあり、ここで地震の恐ろしさを体験できる。

レバーやボタンで作動するユニークな機器で津波や液状化の仕組みを理解し、いざというときに役立つ備蓄品を見学する。災害時の生活や避難所運営で市民間の協力やルール作りの大切さを学ぶブースもある。

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