写真説明:登下校中の地震に子どもたちはどう行動できるか。日頃から考えておく必要がある
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校外にも目を配る必要がある
小学校は小さな子供が大勢集まるため、地震に対して十分な備えをする必要がある。先生たちの目が届く校内だけでなく、登下校中も地震に遭遇する可能性があり、通学路で児童一人ひとりが自分の身を守れるようにすることも重要だ。架空のシナリオで、小学校は地震にどう備えるべきかを考える。
シナリオ1 通学路「塀から離れて」…児童悲鳴
友達と楽しそうに下校していく児童たちを公立小学校の教員、太郎(36)が校門近くで見守っていると、校内放送が流れた。
「緊急地震速報 強い揺れが来ます」
その直後、立っていられないほどの大きな揺れに襲われた。下校中だった低学年の児童たちは大慌てだ。恐怖と不安でパニックになり泣き叫ぶ子、塀の横でしゃがみ込む子。走って家の方に向かう子。多くの児童が混乱した様子だった。
これまで、学校での避難訓練は教室にいる状態で、机の下に潜る訓練が中心だった。低学年の児童は机がない場所で、どう行動すべきかきちんと身についているだろうか。防災担当の教員である太郎は不安に駆られた。
「そこでしゃがみ込まないで、ブロック塀から離れて!」
児童に大きな声を掛けながら、太郎は「下校時の地震発生を想定した避難訓練が十分でなかった」と後悔した。
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