写真説明:修学旅行で岩手県釜石市を訪れ、鵜住居川水門を見学する中学生たち
防災意識とともにインフラツーリズムに期待
岩手県釜石市の観光振興会社「かまいしDMC」と県沿岸広域振興局、県立大が協力して企画し、震災学習の新たなプログラムとして水門や防潮堤を見学するツアーが、同市で初めて行われた。防災意識を高めるとともに、社会基盤を観光資源とする「インフラツーリズム」による誘客も期待される。
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山形県鶴岡市内の公立中学校に通う3年生121人が5月、修学旅行で釜石を訪れた。同校は例年、修学旅行で沖縄を訪れていたが、2021年は新型コロナウイルスの影響で断念し、岩手と秋田を訪れるコースに変更した。生徒たちは釜石鵜住居復興スタジアムと、近くの3月に完成した鵜住居川水門を見学した。
水門見学で学ぶこと
同水門は5つのゲートがあり、幅32m、高さ5・17m。東日本大震災当時、水門を閉めにいった消防団員が津波にのまれて亡くなったことを教訓に、全国瞬時警報システム(Jアラート)の信号で、自動で閉まるシステムが導入された。
水門の説明を行う県職員が、生徒たちに「水門1個にどれくらいのお金がかかるでしょう」と問いかけた。正解は5億円で、全体では約29億円がかかっている。答えを知った生徒からは「へえー」と驚きの声があがった。水門の内部にも入り、水門のゲートが動く様子に興味津々だった。
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