山梨に災害はなかったの?自然災害伝承碑の情報を山梨大などが収集中

(国土地理院のウェブサイトより)

過去の災害から住民に備えてもらう

過去の災害を伝える石碑を示す地図記号「自然災害伝承碑」の存在を山梨県民に知ってもらうため、山梨大と国土交通省甲府河川国道事務所は県内にある石碑などの情報収集を進めている。先人が伝える教訓を生かし、地域住民の防災意識を高めるのがねらいで、両者はより多くの伝承碑が登録されるよう取り組んでいる。

こちらの記事もおすすめ!→どう守る?登下校中の地震!小学校や家庭に必要な備え

自然災害伝承碑とは

山梨県韮崎市一ツ谷の国道20号沿いに立つ水難供養塔には、1959年8月の台風7号で亡くなった16人の名前が刻まれている。この台風では釜無川の堤防が決壊し、県内全体では家屋1911軒が流失または全壊し、死者・行方不明者は89人に上った。
国土地理院は2018年の西日本豪雨などを受け、2019年に13年ぶりの新たな地図記号として、自然災害伝承碑の記号(=画像、国土地理院提供)を新設した。

災害伝承碑は、市町村が災害の状況などを調査し、国土地理院に登録を申請する。登録された伝承碑は地図に掲載されるほか、国土地理院のウェブサイトでは、伝承碑の位置とともに写真や災害の内容を示した地図を公開している。2021年9月1日現在、全国315市区町村の計1050基が登録されている。取り組みは徐々に広まっている。

写真説明:地図に掲載された山梨県韮崎市の災害伝承碑(国土地理院のウェブサイトより)

無断転載禁止

この記事をシェアする

オススメ記事

新着記事

公式SNS