佐賀気象台地域防災官「大雨は九州に限らない。気象情報で命を守って」

写真説明:大雨のため内水氾濫し、佐賀県武雄市内は広く冠水した(2021年8月14日午前)

中野辰美・佐賀地方気象台地域防災官に聞く

近年、各地で相次ぐ災害。佐賀県内は2019年8月に記録的大雨に見舞われ、2021年8月も武雄市や大町町などが大規模に冠水した。大雨の要因や気象情報の活用方法などについて、佐賀地方気象台地域防災官の中野辰美さんに聞いた。

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2021年夏の大雨を振り返ると

――今夏(2021年)の大雨は長かったが、どのようなものだったか。

8月11日から断続的に降り、局地的に猛烈な雨となって、降水量は19日までに多い所で1000mm以上に達した。平年の8月1か月間の4倍を超えた地域もある。

写真説明:広範囲に冠水した佐賀県武雄市の市街地(2021年8月15日)

日本の北で発達したオホーツク海高気圧と南海上に張り出した太平洋高気圧との間で、梅雨後半のような大気の流れとなり、前線が形成された。そこに水蒸気の流入が集中し、広範囲で持続的な大雨になった。

2年前(2019年)も前線に伴う大雨だったが、短時間で、今夏(2021年)とはメカニズムが違う。

写真説明:冠水被害に見舞われた佐賀県大町町(2019年8月29日撮影)

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