(ペットとぼうさい提供)
災害時、家族同然のペットをどう守るか。国は、飼い主と一緒に避難先に身を寄せる「同行避難」を掲げてルールづくりを呼びかけている。ルールがないと、避難所で周りの被災者とのトラブルも起きかねない。
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川崎市の先進的な自主サークル
2021年10月2日、川崎市麻生区の栗平白鳥自治会内サークル「ペットとぼうさい」の10人が集まった。議題は、巨大地震などが起きたとき、避難所となる中学校への同行避難をいかに実現させるか。ペットと暮らす人らが5年前にサークルを発足させて以来の念願だ。
サークルはこれまで、障害物の上を歩くことに慣れさせるためのペットの避難訓練などを続けてきた。そんな熱心さが認められたのか、近く、地域の住民らでつくる避難所運営会議で、同行避難について話を聞いてもらえることになった。
代表の森崎智奈美さんが「いい方向に進んでいる。川崎市にも一緒に考えてもらおうと思う」と報告すると、メンバーも期待を膨らませた。
写真説明:避難時を想定したペットの避難訓練(2018年5月撮影、ペットとぼうさい提供)
川崎市の場合、風水害時には緊急措置として、避難所でペットも受け入れると一律で決めている。ただ、避難所生活が長期化しやすい震災時については、それぞれの避難所運営会議の判断に任せているのが現状だ。市危機管理室は各運営会議に検討を促しているが、2年ほど前の段階で、受け入れを許可している避難所は半数程度だったという。
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