動画で災害死ゼロへ!3.11の人命救助経験から仙台市チャネルで発信

消防職員として自分は何ができるのか

犠牲者ゼロを実現するための近道を考えた時、「備え」への呼びかけだと思いました。市民講座や学校で防災対策を伝える防災・減災アドバイザーの仕事を希望し、2020年4月に就任しました。

防災対策は国のホームページなどで見られますが、細かすぎて網羅するのは難しい。そこで動画では、内容をかみ砕き、短く気軽に見られて、防災に興味を持つきっかけにしてもらえるよう心がけています。

写真説明:警戒レベルと避難行動について解説する折腹さん(左)(「せんだいTube」から)

市民講座の講師も務めていますが、1人で伝えるには限界があります。町内会単位で助け合う自主防災組織の協力を得て説明できる人を増やし、浸透を図っています。

自分が今特に重視していること

今特に重視しているのは豪雨対策の伝達です。地震は突然来ますが、水害の危険性は事前につかめるので災害発生前の避難準備ができます。自宅の高所、浸水や土砂災害の想定される区域外の親戚友人宅、避難所のどれに自分が逃げるべきか、ハザードマップを見て事前に計画しておかないと判断できません。適切に判断すれば、避難所の密も避けられ、感染症のリスクも下がります。

震災の教訓は「津波は怖い」だけではありません。全ての災害に備えの大切さが共通します。「自分の命を守る」を考えて行動してください。

(読売新聞 2022年1月25日掲載 「伝える 復興に向けて」(174) 東北総局・林航平)

※折腹さんが解説する動画「おりはらアドバイザーの3分間防災ちゃんねる」は、仙台市のホームページ(https://www.city.sendai.jp/gensaisuishin/oriharaadobaiza-no3hunnkannbousaityannneru.html)から見ることができる。

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