トンガ海底火山噴火で大気波動を初観測!地球周回で津波発生?

特殊な強い空気の振動 東大地震研が調査

南太平洋の島国トンガで2022年1月に発生した大規模噴火で、地球を周回する特殊な強い空気の振動「大気波動」が観測されていたことが東京大地震研究所の調査でわかった。火山噴火での確認は、近代的な観測が始まった1980年代以降では初めて。気圧を上昇させ、津波を生じさせた可能性があるという。

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大気波動とは

この大気波動は「Lamb(ラム)波」と呼ばれ、噴火の熱で火山周辺の空気が膨張したことにより発生したとみられる。音速より少し遅い秒速約310mで進み、減衰しにくく遠くまで届くのが特徴だ。噴火の規模が大きい場合に生じることがあり、過去には1883年のインドネシア・クラカタウ火山噴火でも発生したとみられている。

トンガの噴火後、同研究所の西田究(きわむ)准教授が世界各地にある約500か所の微気圧計の観測データを分析したところ、ラム波が地球を周回していたことが判明。火山から同心円状に広がっており、約1日半で地球を1周し、反対方向からやってきたものも含めて繰り返し観測されていた。

◆大気波動が地球を周回するイメージ

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