謎多いトンガ海底噴火詳報!大爆発や津波など専門家の解析まとめ

2022年1月の噴火でNASAや東大地震研究所などでわかったこと

2022年1月15日午後(日本時間)に大規模噴火した南太平洋の島嶼(とうしょ)国トンガの海底火山。約8000km離れた日本にも津波をもたらしたその噴火の威力やメカニズム、環境への影響などに関していまだ謎が多い。専門家らがデータを収集し、究明を急いでいる。

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今回噴火した海底火山について

噴火した海底火山「フンガトンガ・フンガハアパイ」は日本と同じく、太平洋の周囲をぐるりと取り巻く「環太平洋火山帯」上に位置する。元々は火山岩でできた2つの島で、フンガトンガ島とフンガハアパイ島と呼ばれていた。両島の間は過去の噴火でできた陥没構造(カルデラ)になっており、噴火口は海中にある。過去100年間で小規模噴火が少なくとも5回あり、直近の2014~15年の噴火では火山灰などが積もって両島がほぼ陸続きになっていたという。

今回の火山活動は、2021年12月頃から活発化。大規模噴火の前日には既に巨大な噴煙が立ち上り、舞い上がった粒子の摩擦で電気を帯びて発生したとみられる雷も確認されていた。

NASAによる噴火の威力の分析

2022年1月15日の大規模噴火について、米航空宇宙局(NASA)は噴煙の高さを成層圏に達する約40km、噴火の威力をTNT火薬換算で400万~1800万t分と推定。広島に投下された原爆の数百倍以上、地上で20世紀最大規模とされる1991年のフィリピン・ピナツボ火山噴火の最大3分の1程度に相当するという。

◆トンガの海底火山噴火(イメージ)

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