謎多いトンガ海底噴火詳報!大爆発や津波など専門家の解析まとめ

津波に関してこれまでわかったこと

トンガの海底火山噴火は、日本に「想定外」の津波をもたらした。気象庁は予想到達時間より2時間半ほど早く潮位が高まったために混乱。津波警報・注意報の発表が遅れた。

空気の振動「大気波動」の観測

専門家の分析によれば、今回の津波はまず噴火による空気の振動「大気波動」が海面で波を生じさせる一方、波動と海の波の速度が近づくことによる共鳴現象で潮位が高まった。特にマリアナ海溝で共鳴現象が強く影響した可能性がある。

◆トンガ海底噴火による津波発生の仕組み

津波発生の解明と警報発表のあり方について

津波はトンガ近海の「山体崩壊」などによっても生じ、大気波動による津波と重なったとみられる。海底火山による地震や津波は国内外の観測態勢が未整備のため予測が難しいが、中央大の有川太郎教授(海岸工学)は「大気波動による津波は今後、考慮に入れて備えなければならないだろう」と指摘する。同庁は津波発生の仕組み解明と警報などの発表方法の改善に向け、有識者による検討会を設置する方針だ。

(読売新聞 2022年1月30日掲載 科学部・村上和史、松田晋一郎)

<関連する記事はこちら>
地震は地震プレートがもたらす!メカニズムや種類を理解しておこう

無断転載禁止

この記事をシェアする

オススメ記事

新着記事

公式SNS