災害時のペット(後編)日頃から備えておきたいこと

飼い主として普段から心掛けたいこと

モラルとマナー、しつけ

NPO法人アナイス(東京)理事長の平井潤子さんは、「飼い主が自分の安全を確保することが第一。災害時にペットを受け入れてもらうには、普段からモラルとマナーを守ってペットを飼うことが重要だ」と呼びかける。

人やほかの動物に慣らす、決められた場所で排せつできるようにするなどの基本的なしつけや、においや抜け毛の対策などを行う。ワクチン接種も必須だ。

家族単位の避難訓練

散歩のついでに避難所を訪れたり、家族単位で避難訓練を行ったりするのもいい。ペットの飼い主の集まりや、散歩で会う人との交流、地域の避難訓練への参加を通じて、顔見知りを増やしておくと、いざというときに心強い。

新たにペットを飼おうと考えている人は、災害時に責任が持てるかも検討しよう。

準備しておきたいペット用防災グッズ

災害発生後にペットの防災グッズを入手するのは難しい。事前に準備しておきたい。

環境省は「人とペットの災害対策ガイドライン」で、優先順位をつけて防災グッズを準備するよう推奨している。

優先順位1はペットフードや水

優先順位1は動物の健康や命にかかわるものとして、ペットフードや水(できれば7日分以上)、キャリーバッグやケージ、首輪やリード、ペットシーツなど。アレルギーや病気で専用の食事が必要なら、多めに備蓄しておくといい。定期的に消費して補充する「ローリングストック」もおすすめだ。

※猫のケージには、折りたたんでたためるものもある

優先順位2は連絡先やワクチン接種状況、写真など

その次の優先順位2として、飼い主の連絡先、ワクチンの接種状況などの情報や、ペットの写真、飼い主と一緒の写真も準備する。スマートフォンに保存しておくといい。

NPO法人ペット防災サポート協会(大阪)理事長の三浦律子さんは、「防災用具はそろえるだけでなく、ペットと一緒に動けるかどうかを確認するまでが大事な準備」と話す。

・ペットの写真は、飼い主と一緒に写ったものだと、はぐれた時に飼い主だと証明できる
・ペットの健康手帳は、ペットの名前や飼い主の連絡先、健康状態なども書くとよい

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