東京都初「災害シナリオ」首都直下地震で停電とトイレ・食料リスク

ライフラインはどうなるか

発生直後に大規模停電が発生

ライフラインにも深刻な影響が予想される。震度6弱以上の地域を中心に、大規模停電が発生。エレベーターが動かなくなると、マンション高層階は地上との往来が困難になる。電力の供給不足でより広範囲が一度に停電する「ブラックアウト」が起きる可能性もあり、停電がほぼ解消されるまでに1か月程度かかる見通し。

写真説明:地震による停電で真っ暗になった住宅街(2022年3月、東京都江東区で)

電話やネットなどの通信状況

携帯電話は通話しにくくなり、メールが届くのも遅れがちになるため、家族の安否確認が難しくなる。災害時に無料開放される公衆無線LANに接続できればインターネットを利用できるが、数日経過しても通信は不安定で、計画停電が実施されると、通信障害が拡大する。支障なく通話できるようになるまで約1週間かかる。

写真説明:東日本大震災では、公衆電話で家族らに連絡を取ろうとする人たちの長い列ができた(2011年3月11日、JR渋谷駅前で)

上下水道の損壊でトイレが使えるようになるのは

上下水道も打撃を受ける。水道管の損壊により、23区の約3割が断水する。大半の地域で復旧するまでに約1か月かかり、浄水施設が甚大な被害を受けると復旧までさらに時間がかかる。水道の供給が開始されても、排水管が壊れているとトイレは使えないままだ。

無断転載禁止

この記事をシェアする

オススメ記事

新着記事

公式SNS