夜の地震で大規模停電(前編)家や家族に何が起きる?

写真説明:地震による停電で信号も消えた東京都内(2022年3月)

大規模停電は生活にも健康にも影響が大きい

地震などの影響で広域の停電が起きることは珍しくない。2022年3月中旬に宮城、福島県で震度6強を記録した地震では、深夜の首都圏が大規模な停電に見舞われた。我々の生活や健康にも大きな影響が及ぶだけに、停電の前からの備えが大切だ。事前の対策や停電時の行動のポイントは。架空のシナリオで考える。

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シナリオ1 地震で突然真っ暗になり明かりの場所がわからない…混乱

ある初夏の休日。自宅マンションにいた太郎(38)は、夕食が終わって妻の花子(38)、長女(5)とともにソファに腰掛け、くつろぎながらテレビのニュースを見ていた。

突然、緊急地震速報を知らせる警報音がテレビとスマートフォンから鳴り始めた。地震のニュースを伝えるアナウンサーも大きな揺れに備えて、身を守るようにと呼びかけている。

同時に自宅マンションも揺れ始めた。「テーブルの下に逃げて」と太郎は叫んだ。

3人でダイニングテーブルの下に身を隠す。揺れている最中に、リビングの電気が消え、真っ暗になった。

揺れが収まったが、電気はつかない。家の周りも真っ暗になった。地震の影響で広範囲で停電が起きているようだ。花子が「キャンプに行った時にLEDランタンを買ったわよね。明かりがないと不安だから持ってきてほしい」と話す。長女は停電を怖がって泣き、花子にしがみついている。

太郎はすぐにはランタンの置き場所を思い出せない。「寝室の納戸にしまったかな」。握りしめたスマートフォンのライト機能を頼りに、室内を照らしながら、ランタンを探すことにした。

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