保育施設や幼稚園の防災対策(前編)地震後津波警報で親は?

写真説明:東日本大震災では海岸線(左)から津波が押し寄せた(2011年3月11日、宮城県名取市付近で)

災害発生時に子どもの安全のため保護者ができることは

保育施設や幼稚園など乳幼児が利用する就学前施設は、災害時の安全を最優先に考えねばならない。小さな子どもが自分で災害から身を守る判断をするのは難しいからだ。日頃の準備や避難訓練によって、子どもや職員は災害時に取るべき行動を身につけておく必要がある。保護者も施設の防災面を確認しておきたい。架空のシナリオで考えてみる。

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シナリオ1 地震発生で子どもの安否を気にしつつ避難

太郎(36)と花子(34)の長男(5)と長女(3)は、同じ私立幼稚園に通っている。通園は園バスで片道20分ほどかかるが、入園を決めたのは英語教育に熱心だと聞いたからだ。2人とも毎日、幼稚園に行くのを楽しみにしていた。

午後2時半頃には子どもたちが帰って来る。花子はその前に帰宅できる仕事を見つけ、週3回、自宅近くでパートをしている。

ある日の午後2時頃、今まで経験したことがないほど大きな揺れが襲った。花子は海に近い自宅にいた。停電になって食器が割れたり、本棚から本が落ちたりしたが、幸い自宅に大きな被害はないようだ。

ところが、大津波警報が発令されたのをスマートフォンからの情報で知った。花子は2人の子のことが心配になり、「早く迎えに行かなくては」と焦る。幼稚園に電話したが、まったくつながらない。道路は渋滞し始めたようで、会社員で自動車通勤の太郎はすぐに帰れそうもない。

「迎えに行く途中で津波に巻き込まれるかもしれない」と、花子は怖くなった。幼稚園では時々避難訓練を行っていたのを思い出した。「先生たちが守ってくれるはず。無事でいてほしい」と願いながら、近くの高台に避難した。

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