保育施設や幼稚園の防災対策(後編)親が確認すべきこと

災害が起きる前に確認しておきたいこと

子どもを保育施設や幼稚園などに通わせている場合、保護者は防災面で何を確認しておけばいいのか。

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子どもの通う施設の災害リスク

乳幼児が自ら災害の危険度や避難の必要性を判断するのは難しい。ただ、「避難訓練を重ねれば、揺れたら頭を守るなどの行動は3歳頃にはできるようになる」と、国士舘大准教授の月ヶ瀬恭子さん(救急救命学)は話す。

施設の立地場所で起こる可能性が高い災害を把握し、避難訓練を繰り返す必要がある。読売新聞が全国の政令市など主要109自治体に就学前施設の防災面を調査したところ、津波や大雨などで浸水する危険のある場所に立地する施設は2022年1月時点で42・1%に上った。

◆主要自治体で浸水想定区域に立地する施設の割合

(2022年1月現在、読売新聞調べ)

避難訓練や消火訓練の実施状況

児童福祉法に基づく基準で、保育施設には月1回以上の避難訓練や消火訓練が義務づけられている。だが、幼稚園は消防法などから訓練回数は「年2回以上」など、施設で差がある。月ヶ瀬さんは「訓練していないことは災害時にできるわけがない。訓練の中で失敗を経験しながら改善することが大切だ」と話す。

どんな訓練を行っているか

避難訓練の質も重要だ。

2011年3月の東日本大震災の津波で園舎が全壊した岩手県大槌町の認定こども園「おおつちこども園」は、職員の機転で道のない山の斜面を園児らと駆け上り、迫る津波から逃れた。同園では同年1月、訓練日時や内容を職員にも事前に知らせない「抜き打ち避難訓練」を初めて実施。この時、近所の避難場所までの移動に時間がかかったことに危機感を覚えた職員が避難方法を見直した。

同園長の八木沢弓美子さんは「抜き打ち訓練をやっていなかったら、津波に巻き込まれていたかもしれない。漫然と同じことを繰り返す訓練には意味がなかった」と話す。

保護者への引き渡し訓練

保護者への引き渡し訓練を行っている施設も多い。保護者は防災体制について確かめ、不備や疑問点があったら改善を要望しよう。

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