地震でけが 「3割超」は家具が原因!転倒防ぐには…

 写真説明:天井と家具の隙間を段ボール箱と断熱材で埋める転 倒防止法。さらに隙間があれば、折り畳んだ段ボール箱などで埋める

地震は、いつどこで起きるか予測できない。ひとたび大規模地震が発生すれば、日頃は生活を支えてくれる住宅や家具類が、命を奪う凶器になる。住宅密集地では、火災が延焼して被害を広げる恐れもある。自分と家族、地域を守るため、備えを再点検したい。

寝室には極力家具を置かない

国土交通省によると、建築基準法の現行の耐震基準を満たした住宅の割合は、2018年には推計で約87%。徐々に上がってきた。

だが、東京消防庁震災対策課の岩瀬光由さんは、「耐震化が進んだと言っても、揺れは防げない。命を守るには家具や家電製品の転倒や落下、移動の防止対策が重要になる」と強調する。同庁の調査では、16年の熊本地震など、近年大きな被害を出した地震の多くで、けがのおおむね3~5割は、揺れで転倒や落下するなどした家具類が原因だった。

「最も有効な対策は、リビングや寝室など過ごす時間の長い場所の家具類を極力減らすこと」。特に寝室は、就寝中の場合、無防備になる。玄関付近や廊下などに置くことも避けたい。倒れた家具類は避難の妨げになるからだ。

家具は器具で固定する

備え付けの収納がないといった理由で家具を置く場合は、背の低いものを選ぶ。その上で、転倒防止器具で壁などに固定することが大切だ。

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