九州南部の梅雨の降水量は4年周期で激しく増減していた

九州大大学院と京大防災研の研究者が分析

九州南部などで梅雨期の降水量が2002年頃を境に不安定となり、おおむね4年前後の周期で激しく増減していることを九州大大学院の研究者らが突き止めた。近年、相次ぐ豪雨災害の背景を探るのが狙い。81人の死者・行方不明者が出た2020年の九州豪雨を直近のピークとし、「数年以内に次のピークが来る可能性がある」と指摘している。
九州大大学院の川村隆一教授(気象学)と京都大防災研究所の藤原圭太特定研究員が分析した。研究内容は、日本気象学会の発行する国際学術誌で2022年7月にオンライン掲載された。

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梅雨期の総雨量を経年で比較

川村教授らは、高精度で降水量を推定できる最新の人工衛星などで得た気象データを活用。1980年代以降、梅雨期の6~7月に九州南部(熊本県南部、宮崎県中・南部、鹿児島県)で降ったとみられる総雨量の平均値を割り出し、経年での比較を試みた。

比較してわかったこと

その結果、総雨量は1990年代までの約20年間で、極端な冷夏となった1993年を除き、多くの年で800mm前後で安定していた。2002年頃以降、少ない年で300mm弱(2004年)、多い年は1400mm超(2020年)となるなど大きく増減するようになった。

◆川村教授らが推計した九州南部の梅雨期の雨量

おおむね4年前後でピーク

中でも、2007、2012、2015、2020年と、おおむね4年前後でピークに達していることも分かった。2012年は福岡、大分、熊本県で30人超の死者・行方不明者を出した九州北部豪雨が発生しており、2020年には九州豪雨が起きている。


写真説明:2020年の九州豪雨で広く冠水した福岡県久留米市北野町一帯。上は筑後川(2020年7月8日)

平均雨量の変化は

周期を重ねるごとにピーク時の平均雨量も増加していた。2021、2022年は九州全域で比較的少雨だったが豪雨が頻発する傾向が収まったと断定できず、周期の谷間の可能性を指摘する。九州北部や四国などでも、4年前後の周期に似た変動がみられるという。

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