高層ビルで要注意の長周期地震動が気象庁の警報発表の対象に


説明:長周期地震動の階級例

2023年2月から緊急地震速報で

大規模地震の際に高層ビルを大きく揺らす「長周期地震動」について、気象庁は2023年2月から、緊急地震速報で発表する警報の対象に加え、広く警戒を呼びかける。震度が小さくても、高層ビルの上層階では大きな被害が出る恐れがあるからだ。上層階の住民や利用者らはリスクを認識し、高い防災意識を持つ必要がある。

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地震の揺れには周期がある

地震が起きると、ガタガタと小刻みなものから、ユラユラと振幅の大きなものまで様々な周期(揺れが往復する時間)の地震動が一度に発生する。

周期がおよそ1・5秒を超える揺れは長周期地震動と呼ばれ、〈1〉規模の大きな地震で強い揺れが生じる〈2〉揺れが数百キロ・メートル先まで伝わる〈3〉地盤の軟らかい堆積(たいせき)層で増幅する――という特徴が知られている。

建物には揺れやすい周期がある

一方、建物には個々に揺れやすい周期(固有周期)がある。高層になるほど固有周期が長く、例えば東京都千代田区の「霞が関ビル」(高さ147m)は約3秒、大阪市阿倍野区の「あべのハルカス」(同300m)(=写真中央)は約6秒とされる。

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