【京都大防災研から】大きな揺れは1度だけとは限らない…後発地震に注意!

写真説明:熊本地震で震度7が2回観測された熊本県益城町の住宅地(2016年4月)

「達人の備え」今回のテーマは「後発地震」です

このコーナーでは、京都大防災研究所の研究者が減災のヒントを伝えます。今回は、片尾浩准教授(地震学)です。

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阪神大震災や熊本地震を振り返ってみると

28年前の1995年1月16日の夕方、明石海峡でマグニチュード(M)3・7の地震が起き、神戸市内でもわずかな揺れを感じました。その翌朝、M7・3の阪神大震災が発生し、前夜の地震が実は「前震」だったことがわかりました。

大きな地震の前に、ごく小さな「前震」が起きる例は少なくありませんが、「本震」だと思った大きな地震が実は前震で、その後により大きな本震が起きたという事例もまれにあります。2016年の熊本地震ではM6・5の2日後にM7・3が発生し、被害を拡大させました。

写真説明:熊本地震で斜面が崩落した阿蘇大橋周辺(2016年4月、熊本県南阿蘇村で)

残念ながら、前震が発生した時点で後に本震が続くかどうか判断することはできません。本震が起きて初めて、「あれは前震だった」とわかるのです。

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