災害情報などを得るため、スマートフォンのモバイルバッテリーも欠かせない。ソーラー充電対応のものもある。複数用意したい。
小型の蓄電池は容量が1万~2万ミリ・アンペア・アワー(mAh)あれば、スマホ1台を3日程度使えるという。「停電時に使いたい製品に必要な容量を確認し、購入して」
ガスの供給が止まった場合、卓上カセットコンロがあれば、調理に便利だ。ガスボンベは12本用意し、3本消費したら、不足分を新たに購入しておく。ボンベの使用期限にも注意する。
断水が続けば給水車が来る可能性があるが、自宅でも飲料水は備蓄しておきたい。調理用も含め、1人1日3ℓが目安。3日分、できれば1週間分用意したい。
水ジャーナリストの橋本淳司さんは、「手を洗ったり体を拭いたりする生活用水も、できるだけ多く準備しておいて」と呼びかける。勧めるのが、水道水をポリタンクにためることだ。
ホームセンターなどで売っている10 ℓのタンクを用意。中をきれいに洗って乾かし、口から少し水があふれるまで注いで、空気が入らないように注意をしてキャップを閉める。水を入れた日付を記し、暗くて涼しい場所に保管。1か月をめどに水を入れ替える。タンクは給水車から水を運ぶ際も使える。
◆停電や断水などに備え、用意すべきものの例
(和田さんや橋本さんへの取材などを基に作成)
浴槽に水を張ったり、雨水をバケツにためたりしておけば、トイレも流せる。ただ、小さな子どもがいる家庭では、子どもが浴槽内に落ちないよう注意する。
橋本さんは「災害用の水は一つの方法だけで備蓄するのは大変。複数のやり方で賄うことが大事だ」と話す。
◆ライフライン対策3か条
▽停電時、まずは明かり
▽カセットコンロが便利
▽生活用水も準備
(読売新聞 2020年9月16日掲載「防災ニッポン 地震・在宅避難」①)
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