逃げ遅れを防ぎ、誰でも避難できる場所を
地震などの災害時、障害者は危険な状況に置かれ、孤立しかねない。障害者の逃げ遅れを防ぐ手助けや避難所での受け入れなどの支援体制が不可欠だ。地域のつながりが希薄化する中、在宅避難なども視野に入れ、障害者自身が自分でできることをする「自助」の力も高めておきたい。
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東日本大震災で起きたこと
災害時、自力での避難が困難な障害者は少なくない。2011年の東日本大震災では、被災3県の障害者の死亡率は、住民全体の約2倍と高かった。ヘルパーら支援者も被災し、孤立した障害者が迅速に避難できなかった可能性がある。
2015年、仙台市で開かれた国連防災世界会議では、「障害者と防災」が重要テーマとして扱われた。障害者の視点で防災計画を策定する必要性などが議論され、インクルーシブ(誰も取り残さない)防災の考えが広がる契機となった。
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